喰霊-零- 第12話「祈焦(いのりのこがれ)」
第12話「祈焦(いのりのこがれ)」
ついに喰霊-零-が最終回を迎えてしまいました。
今期最も楽しみしてきたアニメが最終回を迎えてしまうのはやはり寂しいですね。
しかも、黄泉と神楽の決着は予想通りの幕引きだったとはいえ…涙が抑え切れませんでした。
正直言うと、まだ文章にしにくい気分ではあるんですが書き出すと又止まらないだろうなぁ…(ノ_-。)
最後なのでよかったらお付き合いくださいませ。
ここからは黄泉と神楽…そして紀之に絞ってキャプを交えた詳細感想です。
■神楽の謝罪
9話で入院中のどん底の黄泉にしてしまった間違いをまず謝る神楽…。
あの時神楽は言ってしまった
「黄泉は憎しみで人を殺したりなんかしないよね」
「黄泉はどんなに辛くても間違った事だけは絶対にしないよね」
その時にこのブログで
『これは完全な決定打だ…神楽は黄泉に完全を求め過ぎている…人間だから憎しみも嫉妬も感じるんだよ…なのに、神楽はそんな黄泉の感情には全く気付きもしなかった…それならいっそ、何も聞かず無条件に黄泉を信じ切れば良かったのに…』と書いたんですが…。
神楽は今回
『私は勝手な思い込みを押しつけて、余計に黄泉を傷つけたんだ 事実かどうかじゃなく黄泉の事を理解して力にならなきゃいけなかったんだ…ごめんなさい黄泉』
と謝る。
神楽が一方的に全て悪かった訳ではないのはもちろん承知の上です…。
でも、黄泉が最終的に殺生石を受け入れてしまう直前…涙を流し絶望の表情で声の出ない謝罪を携帯に打ち続け「ごめんなさい神楽」と繰り返したあの時の黄泉の気持ち…
神楽の望む黄泉おねぇちゃんであり続けられなかったと知ったあの絶望、傷ついた心だけは、個人的にどうしても最後に神楽に気付いてあげて欲しかった事だったので…
神楽がこの事に気付き黄泉に向けて口にしてくれた事は、気持ちの中でどこか救われた気分になりました。
もちろん、それに対して黄泉が
『もぅ遅いわよ』
と答えたように…確かに、もぅ遅いし…後は殺してあげる以外に道はない段階でこういう謝罪を口にする神楽はまたもある意味甘いのかもしれないですが…
でも「それでも謝りたい」と言った神楽の気持ち、神楽がその事に気付いてくれた事はきっと真の黄泉の心には届いただろうから………これは神楽が言ってくれて良かったと思います…うん。
■どうしても切れない神楽と…憎しみを引き出そうとする黄泉
以前から神楽の甘さが消えるとしたら黄泉を切った時だろうな…とは思っていたんですが先週ラストの表情があまりに引き締まって見えたため、もしかすると甘さを払拭したのかと思ったら…
黄泉との戦闘の直前でも、カテゴリーDの人型の怨霊が現れると相変わらず躊躇ってしまう状態の神楽…。
そんな状態では当然
「愛するもの…最も大切なものを切る」
事など出来る訳もなく…
止めをさせる決定的な瞬間がきても躊躇い…
『何のつもりなの!とんだ茶番ね』と手痛い反撃を食らう…。
それにしても、この際の戦闘シーンは映像的にも本当に素晴らしくて惹き込まれます…
おまけに、双方の表情が一瞬も目が話せないような細かな表情を描いてくれていて…凄い!
特に黄泉が
「命乞いを聞かせて、そうしたらこれ以上苦しまないように殺してあげる 冥姉さんは命乞いしたわよ…幽叔父様も醜くもがいて死んだわ 桜庭一騎も最後は泣き叫んで…あなたの父上はどうだった 無様に死んだ? 霊獣が欲しかったんでしょ ねぇ聞かせてよ 死んだときちょっと嬉しかったでしょ」
と、神楽を挑発し憎しみを煽ろうとする時の目の邪悪さはたまらない迫力です(汗)
そして、さすがに怒りで我を忘れる神楽の表情も真に迫ってるし…。
そこに現れたのは紀之…
■紀之と神楽
先週、紀之はせめてラストにその戦いの場に行って見届けようとするぐらいの”けじめ”はつけてくれるのでしょうか…。
と書きましたが…最低限の『けじめ』はつけに来てくれました。
ただ…神楽の窮地を救い
「アレはもぅ黄泉じゃない…殺生石に乗っ取られた怨霊だ 切らなければ」
と言った所まではよかったのですが…。
「アイツは俺に殺してくれと言ったんだ…わりぃ神楽 俺の事、恨んでくれ」
と、言いながら自分が殺して欲しいと黄泉から投げられた武器を地面に突き刺す…
これは神楽に…託し…たんですよね…
いや…託すというと、聞こえはいいですが・・・
遂に自分は意気地なしで殺せないから……黄泉を一番大切に想ってると言う点では自分と全く同じ苦しみを味あう事になる神楽に…代わりに「殺してやってくれ」と頼みに来たわけですよね…。
これはやはり…男としても人間としても最低だろう…と思わざるを得ない…_| ̄|○
ただまぁ、あのまま行方知らずになって逃げるよりは…曲がりなりにも戦場に来て…黄泉が神楽に切られる所を見届けに来たわけですから…紀之なりの苦渋のけじめの付け方だった事は認めますし…この後の神楽との対比にもなって…描き方としては良かったと思いますが(苦笑)
それに…おそらく紀之から聞いた「殺してくれと言った」と言うその言葉が神楽に最後の決意を抱かせ黄泉を殺す覚悟を決めさせたんでしょうしね。
(ただどうしても紀之め最後まで情けない…そう思ってる上で見てたもんだから2年後の紀之には…言葉が出なかった…多分心の傷が逆にさらに軽薄にさせてるんだと思いたいですが……)
さて、ここ数話…何とかもぅ殺して楽にしてあげて欲しいと書き続けてきた黄泉ですが…
■黄泉の真の願いが明らかに…
理性が戻る瞬間の苦しむ様が今週も非常に痛々しいです…
「感情が溢れる抑えきれない…想いが哀しみが憎しみが これが本当の私なの これが私の望む感情なの」
と自分の醜い感情に苦しむ黄泉。。。
でもこれも先週書いたように愛と憎しみは表と裏…。間違いなく負の感情も全く無かったわけではない黄泉でしょうが…それは人間誰にだってあるはず…
殺生石によってバランスを崩され負の感情を増幅させ続けられ……抑えきれない状態にされてるだけで……決してその醜い状態が黄泉の本質全てを表してはいないと言ってあげたい…(ノ_-。)
そして驚く事にそんな状態でも黄泉は…殺生石の支配と必死で戦いながら…真の願いを言い表す。いや…祈る…。
「殺生石よ お前は本当に私の望みを叶えてくれるのか 欲望のままに走らせるというなら 私の本当の望みを知ってるわよね 私の本当の望み 本当の願い それは神楽!あの子を守りたい あの子を全ての不幸から 全ての災いから守りたい あの子を傷つけるもの 危険に晒すもの 災いをもたらすもの その全てを消し去りたい 例えそれが私自身であっても 」
携帯の仲睦まじい姉妹であったときの写真がまた効果的で…しかも…その画面の自分だけを刃で刺し壊す黄泉が哀し過ぎる(ρ_;)
そうか…黄泉には…きっと何度も書いてきたように間違いなく人間として負の感情もゼロではなかったからつけ込まれてしまった部分がある…そして紀之に頼んだように『殺して欲しい』と言う願いも間違いなく黄泉の真の願いだった…でも、最も強い感情最も強い願いはあくまでも『神楽が本当の妹のように愛おしい、守りたい』と言う気持ちだった…。
でも、それが完全に明らかになって今更ながらに……こんな結末にならざるを得なかった黄泉が可哀相で…………。
そして
■その祈焦(いのりのこがれ)の結末が…
遂に覚悟を決め
『あなたを殺す 人の世に穢れを撒く者を退治する それが私たち退魔師の使命』
と言ってのける神楽…
それでも…これまで黄泉と過ごした最高の時間を思い返し涙を流しながら…刃を交え「大好きだよ 大好き黄泉お姉ちゃん」と言いつつ切り結ぶ映像が…
挿入歌と相まって涙が止まらねぇ……くそぅ…(ノ_-。)
そして紀之の武器で止めを刺しにきた神楽を見て口元を僅かに微笑ませて刺される黄泉…
「強くなったね神楽 本当に強く 本当に… あなたは自慢の妹よ ごめんね神楽大好きよ」
あぁ…哀し過ぎる結末…でも…最後の最後にもう一度抱きしめて黄泉が神楽にこう言って結末を迎えるのはまさに期待どうりでした。
悲しい結末だけれど…神楽が甘さに打ち勝ち…強さを見せたのを見届けて神楽の姉として人間としての最後を迎えれたのは…黄泉としては……はい。
もぅこれしかないだろうと思える結末だと思います。
(原作に繋げなければならないと言う縛りがある中では三途河をどうにかする事はできなかったんでしょうし)
そういえば三途河が
「たった一つの思いが全てをひっくり返してしまった。殺生石を凌駕するほど彼女の想いが強かったのか…それとも殺生石が彼女の願いを…」と言っていましたが
私はやはり「殺生石を凌駕するほどの黄泉の強い願いだったと」捉えたいです^^
そして
ナブーの片割れと岩端の言葉もよかったですね。
「一番大切な人を切った神楽にもぅ切れないものはない 全ての痛みを忘れ退魔師としての務めを全うできる」
「でも 大切な人つくれなくなる俺たちのように 神楽はまだ若い 人の心を捨てるのはまだ早い」
「だがこの痛みを背負って生きるのもまだ早い」
うん…神楽の背負わなければならない苦しみ…今後をも期待させる言葉です。
ただ個人的には本当はここで終わっても良かったんじゃないだろうか…と、思う気持ちがあるんですよね…。もし、これで2期を描くつもりが全くないのなら特に!
ただ2年後を描いた事で…別の期待も…。
笑顔も見せる少し大人になった神楽や生きていた室長…記憶喪失の桐…そしてあとは多分原作に出てくる人たちも描いてるんですよね…。
こんな映像を見せられると…後は原作を読んでください!
ってだけでなく…是非期待しますよ…アニメの続編を。
ただ、どうやら原作はまだ読んでないですが(アニメが終わってから読もうと思って…)ギャグの要素が強いという話なので、それが悪いわけじゃないですが…出来れば、このままの雰囲気を継続したアニメの続編を期待したいですが。
そして何としても三途河の最後を見たいよ…あの男だけはホント…。
最後になりましたが…このアニメの制作に携わられた全ての方々には本当に感謝したいです。お疲れ様でした。
自分にとっては色んな面で最高のアニメでした。
とりわけ心理描写の奥の深さに、こんなに感情移入したアニメは未だかつてなかったです。
そしてこのアニメは特に長文の感情的に動かされるままに書いた感想でしたが、読んでくださった方々やコメントやTBを下さった方々にも感謝ですありがとうございました。
もし機会があれば別のアニメでも今後ともよろしくお願いします。
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