黒執事 (最終回)第24話「その執事、滔滔」
第24話「その執事、滔滔」
最終回の今回はシエルの何ともいえない表情が印象に残りました…。
でもまずは気持ち悪くて仕方がなったアッシュ&アンジェラから…。
■行き過ぎた聖は魔よりもタチが悪い
スペインに、欧州で唯一『堕天使』像が公に飾られてる公園があるんですが、その像の説明で…『天から堕ちた美しくも邪悪な天使』というような類の解説が載せられてるのをどこかで見た記憶をふいに…思い出しました…。
まさにアッシュは『邪悪』の塊のような天使で、最後までタチが悪かったですね…良くも悪くも強烈な存在感だけはありましたが(苦笑)
でも、その公園の像の下には複数の悪魔が一緒に飾られてるんですよね…。
つまり、悪魔も堕天使も全く同じではないけど、似通った存在…そのためアッシュとアンジェラの戦いは…どちらが芯の通った真に邪悪な存在かを競うかのような戦いにも見えた(汗)
(ところがアッシュはまるで芯が通っていたようには最後まで感じなかった)
例えば、ロンドンの建設中のタワーブリッジは人柱が用いられたロンドンを不浄から守る東の結界になる”聖なる橋”なんだとか…。
でも、清さは全く感じない禍々しさ^^;
それに女王を『過去に捉われ、淀み腐ってしまった』と評するけれど、死者の肉体をその身体に繋ぎ止め過去への想いを断ち切れなくなるよう仕向けたというか…そうするよう誘惑したのはアンタでしょうが……。
さらには『不浄の快楽は耐え難く不快』と言いつつ、犬とまぐあい…嫌悪されても悪魔と繋がろうとして…性癖は人それぞれでしょうが、無理矢理は明らかに”不浄”かと…(苦笑)
そして最後は『不浄の絶望は力を与えてくれる』と恍惚とし…人の魂の強奪を計り続けるこの天使…もぅ言動全てが矛盾だらけで微妙過ぎます…。
それに比べて、セバスチャンは自らを醜悪と呼んだように徹底して己を知り、自らの邪悪さを把握しつくしている感じ…。
所詮は、神聖さを謳いながら不浄から力を得ようとした、中途半端な醜い天使など…敵ではなった感じでしょうか。
それに傲慢で自己陶酔に過ぎるだけで、堕ちる前の天使としての格も元々低かったのか、悪魔の真の姿を見ただけで怯える様は…あまり強くもなかったですね^^;
はぁ…とにかく存在感だけはやたら凄かったですが…微妙すぎました…。
■何が起きようとも…残されたものたちは生きていく
天使と悪魔の死闘をよそに…死神たちは自分たちの領分を侵されたことを怒り…ただその領分を守る行動をとる…結果としてセバスチャンの援護射撃になりましたけどそれが目的ではないですもんね。これからも、自分たちの役目を続けていくんでしょう。
焼け落ちたロンドンで民衆を前に演説をする偽の女王…偽者だろうが多くの者が信じれば違いなどない…世の中は問題なく回っていく…。
街もどれだけ荒廃しても人がいる限り…再び立ち上がる。そしてその復興の手助けか…ボランティアに励むアグニとソーマ…。
使用人たちは…シエルが『しぶとさだけは人並み以上』と評してた言葉を信じてきっと生きている自分は思いたい…な。
それに彼らは一度笑顔を知ったから…きっとこれからも明るく生きてくれますよね…。
エリザベスは…今はシエルの身を案じ、沈んだ様子は拭えないものの…その傍らにはポーラがいて力になってくれてますからね…きっと明日に向かっていけるでしょう…。
■シエルの得たものは結局なんだったのだろう…。
セバスチャンの戦いを最後まで見届け…川に落ちる瞬間、少しだけ満足そうな笑みを見せたかに思えたシエル…。
でも、あの瞬間の笑みは…自分の想いが達成された事への笑みではなく…あくまでも、セバスチャンの戦いぶり…命令どおり天使を殺したその働きぶりへの『笑み』だったに過ぎないと思うんですよね…。
その後のシエルは……シエル自身が語っていたように寂しさや悲しさではないんだけど…どこか少し物憂げで気だるさの滲み出した気配が漂っていて…美しくも切なくなるような印象を強く受けました…。
しかもタナカさんの残した日記から出てきた父親が残した想いは…女王がファントムハイヴ家を闇に葬ろうとしている事を知りながらも、それを時代の流れとして受け入れ…シエルにはあくまでも秘密にして欲しいと願っていた…「憎しみからは何も生まれないから」と。
でもそんな…事実を知ったところで今更遅いというか…もぅ辛いという感情さえ浮かばない…何も変わらないですよね……。
そして最後の命令…最後の命の輝きは…。
『思い切り痛くしてくれ 生きてきたという痛みを魂にしっかりと刻み付けてくれ』
という言葉でした…。
確かに思い切り生きた…こうするしか仕方なかった…誇りは守った…でも…死を迎える瞬間のシエルは決して喜びには満たされていなかったように感じたんですが…。
シエルは最後に何を思い…何を得たのだろう…。
■あくまで…忠実だったセバスチャン
セバスチャンはとにかく最後まで悪魔であり続けた…そして最後まで自らのルールに忠実で、それゆえに執事としてシエルに忠実であり続けた…。
アッシュの箇所でも書きましたけど己を熟知し、こだわりを持ち続け、自らの存在意義を決して崩さなかった。
そんな印象を受けました。
そして…シエルに満足し優しげな表情を浮かべながらも、最後は極上の魂をしっかり喰らう…。
直接的な描写ではなかったですが、それはもぅ間違いないでしょう…。
この結末はシエルの表情や、その人生を思うと物悲しくはなりましたが…見事に悪魔を描ききったラストで良かったと思います。
もしこれで、情けをかけていたら…きっと色んな矛盾を感じてしまったと思うから…。
■全てを見終えて
色々好みとは異なる回、好みとは異なるキャラ、好みとは異なる展開を見せることも多々あったんですが…その一方で、好きなキャラもいましたし…引き込まれる話もあったんですよねこの作品は。
それに最後まで見て、しっかり魂が刈られる形で終わったのを見れた事で、今は満足です。
スタッフの皆様お疲れ様でした。
そして、私のようなものの感想を読んでくださった方や、TBやコメでお世話になった方たちに感謝ですm(_ _)m
又別の作品でもよろしければお付き合いくださると嬉しいです。
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